地獄と言われる博士課程を乗り切る心構え10か条~生き残れる研究者たれ~

博士課程の日常
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皆さんこんにちは!ななこです!

「博士課程 地獄」「博士課程 終わり」とよく言われるように、博士課程は精神的にきついと感じる方も多いことでしょう。

今回は、博士課程で乗り切るために必要な心構え10か条をお伝えしていこうと思います。

正直これが一番大切だと思います。

私も学会発表や論文執筆の時期でも睡眠時間は最低でも6~7時間程度は確保するようにしています。

短い睡眠時間でも仕事をこなせる人もいますが、かなり特殊です。体力があっても、そういう働き方をしていると本当に身体を壊します。

また、若いうちはできても、歳をとってから同じような働き方ができず、研究のペースが崩れることになってしまいます。

ななこ
ななこ

博士進学をするか悩んでいたとき、必ず先輩方から『絶対に寝て!身体は壊したらだめ!』と言われました。

睡眠時間を確保しないと、頭が働かない⇒生産効率が落ちる⇒進みが悪く長時間研究をしてしまう⇒睡眠不足という悪循環になってしまいます。

現に私も、卒業論文で無理をして睡眠時間を削り、悪循環に陥ってしまいました。

それからは何があっても『睡眠時間を確保するのが、成果への一番の近道!』と自分に言い聞かせるようにしています。

後輩への指導。人にもよりますが、かなり時間を割かれる要因ではないでしょうか?

もちろん、自分の研究と直接関係している場合は、後輩への指導が非常に重要になってくると思います。

私は『全てを教えようとせず、ある程度は後輩に任せる』ことに決めています。

ななこ
ななこ

私は後輩がついたばかりのころ、100%を後輩に教えようとして躓いた経験があります。

以前の私は、後輩に完璧な資料を作成しようとしたり、後輩の質問にすべて答えようとしていました。

ただ、いくら先輩の立場とはいえど、私自身も指導教官から指導を受けている立場であり、まだ研究者としては未熟です。

完璧を目指すのではなく、自分のできる範囲で指導をすることを心がけましょう!

博士課程では「最終的に博士号をとらなくてはいけない!」という切迫感から、成果がでないとかなり焦ってしまうと思います。

「成果が全くでないどうしよう」⇒「自分に博士課程なんて無理だったんだ」⇒「研究をしたくない、、、」⇒「成果も出ないし、体調も悪い」と負のスパイラルに陥ってしまいがちです。

焦る気持ちはわかるのですが、こうした負のスパイラルにより自信をなくして本来の力を発揮できないと本末転倒です

またこうした焦りから無理に徹夜して研究に取り組んでしまうと、何カ月も研究ができないぐらい体調を壊してしまうということも多々あります。

ななこ
ななこ

無理をして研究を続けて大病を患い、体調が元に戻るまで数カ月から半年かかったという話は結構聞きます。

そのため、成果を焦らずに”急がば回れ”で研究を進めることが最終的には近道になります。

成果だけでなく、「発表の場で人格否定をされた」「指導教員や先輩からのパワハラがきつい」そんな話もよく聞きます。

特に指導教員が最低最悪な人間性だとかなり大変ですので、これから博士進学を考えている方は特に研究室選びは慎重にした方がいいです。

すでに博士課程で指導教員や先輩からパワハラを受けている場合は、ハラスメント相談室などに相談しましょう。

ななこ
ななこ

私の指導教員の先生はまともな方ですが、やばいパワハラを見聞きしたことはあります…。

また、指導教員はまともでも、学会発表や懇親会などでやばい人に出会うこともありえます。他者から否定されるとやはり落ち込んでしまいますよね。

けれど皆さんよく考えてください。

まともな人間性のないやつの意見なんて聞く価値あるか???(大声)

研究者は確かに普段は1人で研究をしていますが、科学はアカデミックのコミュニティの中で他の研究者とコミュニケーションを繰り返し発展させていくもの。

他の人よりいい成果を!と競争することは必要でも相手を必要以上に蹴落とすことは、コミュニティの健全性を下げ、学術界に何の発展ももたらしません。

ななこ
ななこ

研究で大事なことの1つが「多面的な視野をもつこと」です。他者を真っ向から否定する研究者の意見は聞く価値もないです。

そんなわけで最低限の人間性さえ備えていない研究者の意見なんて無視しましょう。時間の無駄です。

学会発表に行ったり、色んな人と話していると、他の人がすごく見えてきて「自分はダメだ…。」と落ち込むことはありませんか?

周りと比較して進捗が出ていないとやっぱり焦るし自信もなくなりますよね。

そんなときでも自分のペースを貫きましょう。他者の研究に刺激を受けるのは良いことですが、自信を無くすとできることもできなくなってしまいます。

他の人が見てすごい成果を出していたら「私も頑張ろう!」と思うようにしましょう。

例えば、かなり大雑把な説明ですが、「何らかの現象を再現するシミュレーションの精度を向上させる」があなたの研究テーマだとしましょう。

この場合、

  1. 既にその現象をある程度制度よく再現させられるモデルがすでに存在し、そのパラメータを調整する
  2. 既存のモデルではある特定の要因を考慮できておらず、新しくモデルを作る

この両者は全くアプローチも労力も異なってきます。

私は2のパターンなのですが、新しいモデルを作成するためのプログラミングにかなり時間を費やし、すぐに結果は得られません。

※もちろん1のパターンでも時間を多く費やすことはあり得ます。

かなり雑な説明ですが、このように人によっていつ結果が出るか・成果がでるかは大きく差があります。ですので、変に焦る必要はありません。

ななこ
ななこ

「学生のうちにすごい成果を出せることは稀」ぐらい気楽な気持ちでもいいのでは?

「え、ここにきて運動?」そう思う方もおられるかもしれません。私が運動をしろ、というのには訳があります。

  1. 運動をしたほうが眠りやすい。
  2. 研究の作業効率が高くなる。
  3. 研究のアイデアがでやすい(個人的に)。

以下で細かく理由を述べたいと思います。

運動をしたほうが眠りやすい。

特に1については既に言及しましたが、運動と睡眠は密接に関係しています。

快眠と生活習慣
快眠のための生活習慣にはふたつの役割があります。ひとつは直接的な役割で、「運動」や「入浴」のように習...

私は以前、遅寝遅起きの大魔王(笑)でしたが、運動をするようになってからは自然と夜10時ぐらいに眠たくなるようになりました。

n=1ですが、早く寝たほうが同じ時間寝ても体力の回復や頭の回転が桁違いに違います。

運動習慣を心掛けるようになってからは、体調が整わない問題が大分解決しました。

研究の作業効率が高くなる。

人間は不思議なモノでずっと同じことばかりやっていると、集中力が切れ、作業効率が悪くなります。

また、ずっとパソコンの前に座っていると身体が凝ってきて頭も回転も悪くなりがちです。

運動を適宜入れてあげることで、そういった問題が解消され、ある程度作業効率を維持できます(n=1)。

研究のアイデアがでやすい(個人的に)。

これも個人的な経験の話なので、「またn=1じゃねえか!」と思う方もおられるかもしれませんが、個人的にはこれが一番のメリットです。

研究室の中でずっといると視野

が狭くなってくる?のか段々といいアイデアが思い浮かばない傾向に(少なくとも私は)あります。

ななこ
ななこ

“良いアイデアを出すために運動を習慣にしている”研究者は割と観測します。

運動をするときの方がある時突然パッと面白いアイデアが思いついたりするんですよね。

もちろん、「自分はそんなことない!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、運動は健康的に生きるために必須なので、ぜひ身体を動かしてください。

こちらも睡眠や運動とも関係する話です。

成果を出そうと平日も夜まで、土日祝日も研究を続けていませんか?

もちろん人間には思い切り頑張らないといけないときもありますが、”研究以外の楽しいこと”もするように心がけましょう。

ななこ
ななこ

生きる楽しみがないと結構鬱っぽくなったりします….。

「楽しみは捨てて全力で研究を!」と思いがちなのは分かりますが、楽しむことをやめてしまうとすぐに精神状態が悪化します。

映画を見る、ライブに行く、本を読む、ゲームをする…何でも構いません!

とにかく自分が心から”楽しい!”と思えることにも取り組むように気を付けましょう。

研究者は孤独と戦うことが多いです。研究の方向性があっているのか、方法論的には間違っていないか、などと内省し続けることが仕事とも言えます。

ななこ
ななこ

博士課程に進学してから悩みの種は増える一方です…汗

そんなときに、同じ立場の学生と話す機会があると、意外と簡単に目の前の問題が解決したりします

例えば、私は以前「自分の研究が全く意義のないことに思える」というドツボにはまっていました。

幸いにも私の周囲には博士課程の友人がいてくれるので、会うたびにその悩みについて相談していました。

そして対話を重ねて気が付いたのが、”この時期の博士課程の学生は割とそういう気持ちに陥りやすいんだ”ということ。

皆さん、以下のような画像を見たことはありませんか?

よくSNSなどで「博士課程の学生は”自分は何もわかっていない”と言いがち」なんて言う人もいますが、私はまさにその状態でした(今も?)。

まさに上の図の”絶望の谷”状態ですね。ただ、自分ひとりで考えていると自分がその状態に陥っていることがわからないんですね。

同じ学生と話すことで、自分を客観視でき新たな視点も手に入れることができ、悩みを解決することができました。

博士課程にいると「このまま研究を進めて最終的には成果が出なかったらどうしよう…」という悩みは必ずと言っていいほどついて回ります。

その他にも、博士号取得後の進路だったり、ライフイベントだったりと挙げだすとキリがありません。

ななこ
ななこ

私も特に進路については悩みっぱなしです。博士課程の就活はこれといった正解がないので…。

私は研究をしているときに突然「今後の進路は大丈夫だろうか…。」と不安になって手が止まることもしばしばです。

ただ、こういった悩みって自分でできることってあまり多くないんですよね。

進路だって自分の能力が大事と言っても、ポストが空くかどうかなんて個人ではどうにもならないじゃないですか。

色々な先生との繋がりをつくるということはもちろん悩みを解決する一つの手ではありますが、その問題を四六時中考えてしまうと、かなり時間を消費してしまいます。

成果が出るかと心配になってもとりあえず進めることしか解決策はありません。

色々と悩む気持ちもわかりますが、ぐっとこらえて心を切り替え、目の前のことに集中するようにしましょう。

「博士課程の学生と会話する機会をつくる」と少し似た話かもしれませんが、研究者の大人とも話す機会があると良いです。

ここで言う”研究者の大人”は誰でもよいです。指導教官やその他の周囲の先生、同じ博士課程を出て研究者として働いている先輩でも構いません。

博士課程の学生とは同じ学生目線で悩みを共有できますが、先生方や先輩の研究者は指導する立場からどのようにすべきかのアドバイスをもらえます。

例えば、先ほどの進路の例でいうと、「どうやって色んな先生との繋がりをきづくか」ということでしょうか。

もちろん、先人が通った道と自分が通る道が全く同じということはないでしょうが、先人がどのような道を選んだか?は自分の選択の参考になります。

個人的には信頼できる大人が指導教官だけではなく複数人いるとなお良いと思います。

この理由としては、一口に研究者と言ってもそれぞれ違う考え方をもっているからです。

ななこ
ななこ

私はこの先生にはこの相談をする!と勝手に決めています笑

信頼している先生でも例えば進路については自分とは根本的な考え方が違うといったこともありえます。

そのような場合に複数人の大人に相談できれば、自分の答えを見つけることができる可能性がぐっとあがります。

心から信頼できて相談できる大人を見つけましょう!

いかがでしたでしょうか?割と精神論に偏ってしまった感じがありますが、小さそうで意外と一つ一つ大事な考え方だと思います。

うまくいかないことがあっても自分のせいだなんて落ち込まずに、自分なりの解決策を見つけてもらえたら幸いです。